集中力は、生きていく上で様々な場面で必要とされる能力です。
自分の子どもが、「何をしても、集中力が持続しない」などと悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。
- 落ち着きが無い
- 何かに取り組んでいても、すぐ上の空になってしまう
- 遊んでいても、すぐに飽きてしまう
このような状態を見てしまうと、将来が不安になってしまう部分もありますよね。
そこで今回この記事では、子どもの集中力を高める習い事を5つ紹介します。今すぐにでも始められる習い事ばかりです。また集中力を高めるコツ・方法も合わせて紹介するので、ぜひ今から取り入れてみてください。
子どもの集中力を高める習い事5選
たくさんの習い事がありますが、どの習い事であっても
- 子どもが秘める個性を引き出してチャンスを広げる
- 継続することでスキルも伸ばし、将来に役立つ
こういったメリットがあります。
自宅では無い違う環境のため自然と集中できるのも特徴で、続けることで集中力を持続・高める効果も得られます。
特に子どもの集中力を高められる習い事を、特徴も合わせて5つピックアップしました。
筆者は実際に①~④をすべて習っていました。1つのことに集中するのが大得意になり、
習わせてくれた両親に感謝しています!
習い事①ピアノ
集中力を高める習い事の一つ目は、ピアノです。主な特徴は下記3つ。
- 両手はバラバラに動かす
- 楽譜を目で追いつつ考えながら弾く
- 目標が明確であり、意欲的に取り組みやすい
ピアノは最初は片手ずつから習ったとしても、着地点は必ず両手で弾けるようになることです。しかもすべての曲で、右手と左手はバラバラに動きます。
そしてピアノは暗譜することもありますが、基本は楽譜を見て考えながら手を動かして弾きます。強弱を意識しながら、曲に合わせて演奏することが求められるのです。集中していなければ、とてもじゃないですが上手く弾くことはできません。
また、上手に弾けるようになりたいなどの目標を持ちながら励みますし、ピアノを習っていれば必ず”発表会”も行なわれます。どこかのホールを借りて皆の前で演奏する発表会に向けて、練習し続けなければなりません。こういった目標を掲げての練習は意欲的に取り組めますし、自然と集中力も身に付きます。
習い事➁書道
続いての集中力を高める習い事は、書道です。書道の特徴は、下記3つです。
- 字が上達する
- 毛筆でも硬筆でも、丁寧に書く必要がある
- 落ち着いてゆっくりと書くので、集中力が求められる
書道は習うことで、字が上達するという最大のメリットがあります。書き準もしっかり学びますし、まずお手本を見ながら書くので”同じように書く”という思いで集中しなければなりません。
毛筆とは墨を付けた筆で書くことで、硬筆は鉛筆で書くことを指します。どちらも同時に学びますが、丁寧に書きつつそれぞれ書く際に意識しなければならないことがあるため、集中していないと難しいです。
特に筆で書く毛筆は、学校の授業で習う書道の時間以外はあまり触れる時が無いですよね。ですので書くときは余計に、一字一字集中することが求められるわけです。集中しながら書くのと、余計なことを考えながら書くのとでは、全然出来映えが違います。
書く前と最中はかなり集中していますが書き終わればホッとするため、オンオフの切り替えがしやすいのも書道ならではの特徴です。
習い事③そろばん
3つ目の習い事は、そろばんです。特徴から確認していきましょう。
- 計算(暗算)が得意になる
- 指先に全神経を集中して、そろばんの玉を正確にはじく
- 正確さのみが求められるので、間違いは命取りになる
問題を見ながら手を動かし頭でも考える‥目・手・頭がフル回転させるのが、そろばんです。
そろばんはただやみくもに計算するのではなく、問題を解いて正確に答えを導き出さなければなりません。始めたばかりだと1桁や2桁の簡単な計算ですが、それでも集中して珠の入れ間違いに気を付ける必要があります。
また級が上がるにつれ、桁数が増えて一気に難易度もアップ。余計なことを考えていては、間違いに繋がります。
また読み上げ算になると耳も使うため、より一層の集中力が必要です。自分で集中力を高めるというよりも、集中せざるを得ないのがそろばんだと言えるでしょう。
そろばんを習い始めたことで集中力や注意力が向上!
弊社で「子どものそろばん通いに関するアンケート」を実施、インターネットにて子どもをそろばん教室に通わせている保護者100名に調査しました。
そろばんを習い始めたことでお子さんに変化が見られましたか?という問いに、興味深い結果が出たのでご紹介します。
なんと保護者100名のうち、【集中力や注意力が向上した】と答えたのは43名!約4割の保護者が、子どもに集中力が付いたと実感しています。
引用元:子どもにそろばんを習わせて変化があった?|株式会社サイトクリエーション
習い事④スイミング
4つ目の習い事は、スイミングです。下記のような特徴があります。
- 泳ぎが得意になる
- 腕も足も器用に動かし、体も鍛えられる
- 水の中なので、リラックス効果もある
スイミングも、子どもたちの人気の習い事の一つです。
最初は足だけ動かす=バタ足で、手はビート板をもっての練習から始まります。だんだん上達すれば次は手と同時に足も動かして、距離を伸ばして練習します。手も足も両方動かすので筋肉が付き、体も鍛えられますよ。
25mが泳げるようになると、次の課題は”タイム”です。ただ泳ぎ切るだけではなく、いかに早く泳げるか?タイムを競います。
水泳競技などを見ていると分かりますが、飛び込み台にスタンバイしてからパン!とスタート合図のピストルが鳴るまでも、集中していなければなりませんね。反射神経も求められますし、0.01秒がモノをいう世界です。泳いでいる間はもちろんですが、泳ぐ前から集中する必要があるのです。
習い事⑤ダンス
子どもの集中力を高める習い事、最後の5つ目はダンスです。特徴は下記の3つ。
- 音楽を聴きながらリズムよく体を動かす
- 短時間で振り付けを覚える必要がある
- 発表する際は表現力も求められる
ダンスは基本的には、どのジャンルも音楽に合わせてリズムよく体を動かします。リズムと言っても表の拍で取るのか・裏の拍で取るのかでまた動きが違ってくるので、習い始めたばかりの時は苦戦する子も多いです。
また先生の動きを見て、同じように真似をしながら体を動かして振り付けを覚えていきます。これがインプットです。そして覚えた動きを今度は自分自身で表現してみる、アウトプットも行ないます。このようにダンスは完璧に踊るまでに、インプット⇔アウトプットを繰り返していくため集中力が求められます。
耳で音を聞く・先生の動きを目で見る・実際に体を動かす‥と、体の色々な部位を働かせながら学ぶ必要があり、集中していないと難しいでしょう。
最初は無理のない動き・簡単な動きから始めてくれるので、運動が苦手という子でも比較的取り組みやすいですよ。
子どもの集中力をアップさせる2つのコツ・方法
子どもの集中力をアップさせるコツや方法は、下記2点です。習い事だけに任せるのでは無く、普段の生活の中に取り入れてみてください。
1つずつ、確認していきましょう。
コツ①規則正しい生活を送る(生活習慣を整える)
1つ目のコツは、規則正しい生活を送ることです。早寝早起き・3食きちんと食べる・良く寝る‥などの、生活習慣を整えることを指します。
簡単に出来そうに思うかもしれませんが、意識しなければ難しいことも多いです。具体的にどういったことが規則正しい生活と言えるのか、2点列挙してみました。
スマホ・ゲームなどはダラダラせず、時間を決める
まず、スマホやゲームなどは時間を決めて遊ぶことです。
今の時代は、昔と違ってほとんどの子がスマホやゲームを持っています。時間を決めていないと、延々と遊んでしまいますね。大人でも時間を決めないと、ずっとやり続ける程です。
特に夜寝る前にプレイすることは控えましょう。画面の明るさで、より眠れなくなりますし「あとちょっと!ここまでいったら終わる!」は通用しないです。眠くならないからどんどんプレイする‥という悪循環に陥ります。
3食バランスよく食べて、十分に睡眠をとる
次に、3食をバランスよく食べる&十分に睡眠をとるようにしましょう。
きちんと食べなければ、集中力を保つことはできません。大人でも空腹だと頭が働きませんよね。また睡眠も非常に大事です。保護者の方も自分に置き換えれば、イメージしやすいと思います。
特に睡眠不足は、精神を安定させると言われるホルモン:セロトニンの分泌が減ることもデータで明らかです。
セロトニンの分泌が少なくなるだけで集中力低下の他、気分が落ち込みやすくなったりなど不安定になります。精神が安定していないのに、どうして集中できるでしょうか。
…セロトニンの分泌が減少すると、不安になったり、落ち込みやすくなったりするほか、目覚めも悪くなり、集中力も低下します。…逆にセロトニンが増えると、目覚めがよくなり、頭がスッキリして‥(中略)。
東邦大学名誉教授:有田秀穂氏(セロトニンDojo代表)
セロトニンの働きは学習効果を高めるためにも、十分な睡眠が必要と論文にも書かれたほどです。
セロトニン神経の働きは、集中力が高まったときと夜間のレム睡眠中に停止するので、学習効果を高めるために必要なことは、集中力と十分な睡眠であると考えられる。
コツ➁集中できる環境を作ってあげる
2つ目のコツは、集中できる環境を作ってあげることです。スマホやゲームは時間を決めてやる・食事をとり睡眠もきちんと確保する、これら2点は自分で気を付けるべきことです。
それにくわえて、より集中できるように環境そのものも整えてあげましょう。
- 家で宿題や習い事を練習している時などは、周囲の音はできるだけ遮断する
- スマホやゲームなどは近くに置かない
- 時間を決めて、その中で集中してやるようにする
などです。周囲の音は普段気にならなかったとしても、集中したい時は耳障りな音でしかありません。
また、スマホやゲームなど見始めたら止まらないものは近くに置かないようにします。私も仕事中は、スマホを近くに置かずに見ないようにしています。
1時間なら1時間みっちり集中してやる、と時間を決めるのも有効です。しっかりと規定時間の中で行なった後に遊べる、とルールを作りましょう。
何かよそ見することがあるから集中できないわけで、音を遮断・スマホやゲームは近くに置かないなど物理的にシャットアウトを!タイマーで時間を区切り、強制的に集中させることも重要◎
まとめ:習い事と併用して、生活習慣・環境も整えて集中力を高めよう
子どもの集中力を高める習い事5つと、集中力をアップさせるコツ&方法を2つ紹介しました。
習い事をしたからといってすぐに集中力が高められるのでは無く、続けることで徐々に身に付いていくことを知っておいてくださいね。
そして保護者の方も生活習慣・集中しやすい環境作りなど、協力できるところは協力して子どもの集中力を高める工夫をしていただければと思います。
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