そろばん検定|段位・級の順番、難易度や合格率まとめ

そろばん検定|段位・級の順番、難易度や合格率まとめそろばん教室
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子どもから大人まで誰でも習うことができる、そろばん。習ったそろばんの実力を確認するためには、随時実施されているそろばん検定を受けます。

この記事では検定の種類や内容、段位・級の順番、そして難易度や合格率を分かりやすくまとめました。

記事作成者

株式会社サイトクリエーションの「そろばん教室」担当部署。日本珠算連盟の賛助会員。そろばんの始め方や、教室選びのポイントを解説。最近話題のオンラインそろばんも紹介。実体験やユーザーの口コミをもとにした、役立つ情報を配信中。

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そろばん検定の正式名称と団体ごとの特徴

そろばん検定は、主に

  • 日本珠算連盟(日珠連)・日本商工会議所(日商)
  • 全国珠算教育連盟(全珠連)
  • 全国珠算学校連盟(全学連)

この3つの団体で実施されています。

同じそろばん検定でも、それぞれの団体で名称が異なるのをご存じですか。

各団体が主催するそろばん検定の特徴を次章で解説していきます。

珠算能力検定試験(日珠連・日商主催)とは?

日本珠算連盟(日珠連)

引用元:日本珠算連盟

日本珠算連盟(日珠連)・日本商工会議所(日商)の検定試験は、珠算能力検定試験(級位)段位認定試験(段位)です。一般的に珠算検定=日本珠算連盟と日本商工会議所が主催する珠算能力検定を指す場合が多いです。

級や段位ごとに名称が異なり、準1級~準3級は平成26年に新設されました。

  • 10級~7級、準1級~準3級:日珠連珠算能力検定(日本珠算連盟主催・日商後援)
  • 6級~1級:日商珠算能力検定(日本商工会議所主催)
  • 初段~十段:段位認定試験(日本珠算連盟主催)

珠算能力検定の前に付いている略称を見れば、どこが主催している試験なのかが分かります。

珠算能力検定:日本珠算連盟

段位認定試験:日本珠算連盟

珠算検定試験(全珠連主催)とは?

全国珠算教育連盟(全珠連)

引用元:全国珠算教育連盟

全国珠算教育連盟(全珠連)が主催する検定試験は、珠算検定試験と呼ばれます。15級~1級までは級位試験、準初段~十段は段位試験に分けられています。

そろばんを習っている人たちの意欲・能力の向上、そして社会的に評価が得られることを目的に実施されています。

15級から1級までの級位と、準初段から十段までの段位に分かれて構成されています。級・段位ごとの試験種目については、次章にて表でまとめていますので参考にしてください。

珠算検定試験

珠算学習者の学習意欲の増進、能力向上、社会的評価を目的に実施しています。級位試験(1級~15級)、段位試験(準初段~十段)、準6級~段位は文部科学省後援です。

引用元:珠算検定試験 | 全国珠算教育連盟

全国珠算技能検定試験(全学連主催)とは?

全国珠算学校連盟(全学連)

引用元:全国珠算学校連盟

全国珠算学校連盟(全学連)で主催している検定試験は、全国珠算技能検定試験です。後援は文部科学省です。

級位は10級から1級まで、段位は初段から10段までです。全国珠算教育連盟(全珠連)が主催する検定試験との違いは、名称と級位が10級からである点です。

受験資格は?

どこの団体が主催する検定試験も、受験資格は一切問われません。年齢や性別・学歴などの制限は無く、誰でも受験することができます。

そろばん検定の級や段位の順番について

そろばん検定の級や段位の順番
そろばん検定はどの主催元が実施していても、級は数字が小さくなるほど・段位は数字が大きくなるほど難しくなります。

以下は、簡単な順に並べた表です。

珠算能力検定試験(日珠連)10級~4級→準3級→3級→準2級→2級→準1級→1級→準初段→初段~十段    
珠算検定試験(全珠連)15級~7級→準6級→6級→準5級→5級→準4級→4級→準3級→3級→準2級→2級→準1級→1級→準初段→初段~十段
全国珠算技能検定試験(全学連)10級~4級→準3級→3級→準2級→2級→準1級→1級→初段~十段

全珠連主催の試験は15級から、日珠連と全学連主催の試験は10級からスタートします。特に全珠連主催の珠算検定は6級~初段までは”準”の級もあるため、より細かく分けられています。

全学連の珠算検定のみ段位は初段からで、準初段は設定されていません。

そろばん検定には段位や級などが細かく設定されているので、自分のレベルに合わせて順に受験することが可能です。

そろばん検定の内容(試験種目)は級・段位ごとに異なる

そろばん検定の内容(試験種目)は級・段位ごとに異なる

そろばん検定の内容(試験種目)は、級や段位ごとによって異なります。級が上がるほど種目が増えたり、桁が増えたりなどして難易度が上がります。

試験の内容は主催する団体によっても違ってくるため、分かりやすいように表を使ってまとめました。

珠算能力検定試験・段位認定試験(日珠連主催)の試験種目

日珠連が主催する、珠算能力検定試験と段位認定試験の種目は以下の通りです。

珠算能力検定試験・段位認定試験

  • かけ算
  • わり算
  • みとり算

級位対象の珠算能力検定試験・段位が対象の段位認定試験、どちらの試験も種目は3種類のみです。級が上がるのと比例して、問題数と桁数が多くなり難しくなります。

級位・段位試験内容制限時間
10級~9級みとり算(10題)・かけ算(20題)20分
8級~7級みとり算(10題)・かけ算(10題)・わり算(10題)20分
6級~1級、準3級~準1級みとり算(10題)・かけ算(20題)・わり算(20題)30分
準初段~十段みとり算(60題)・かけ算(60題)・わり算(30題)各10分
10級~7級

10級~7級の問題は10題ずつ、8級~7級ではじめてわり算が追加されます。制限時間は20分と、6級以上よりも短いです。

ちなみに10級~9級は全く同じ問題が出題され、取った点数で級が決定します。合格ラインは、10級が60点以上・9級が120点以上です。

6級~1級と準3級~準1級

出題数は、みとり算10題・かけ算20題・わり算10題の計50題です。1枚に50題すべてまとめられていて、30分の制限時間に解いていきます。(1)から順じゃなくても、自分の得意なところから‥など好きな問題から解いてOKです。

1~6級 <日商主催>
準1~3級<日珠連主催・日商後援>

(1)各級とも、みとり算10題、かけ算20題、わり算20題合わせて50題(1番から50番までの連番)を”一つの問題”とし、1枚の用紙(B3版二つ折り)にまとめて出題されています。
(2)制限時間を30分の一括施行とし、どこから計算しても構いません。

引用元:施行方法等について | 珠算能力検定試験

準初段~十段

準初段~十段の段位認定試験では、みとり算(30題)・かけ算(60題)・わり算(60題)の計150題が出題されます。制限時間は、各10分ずつです。

伝票算は平成14年から廃止

伝票算も試験種目にありましたが、級位は平成14年から・段位は平成15年から廃止されました。理由については、こちらの記事をお読みください。

伝票算が廃止された理由

珠算検定試験(全珠連主催)の試験種目

全珠連が主催する、珠算検定試験の種目をまとめました。

級位試験・段位試験

  • みとり算
  • かけ算
  • わり算
  • 伝票算、暗算、応用計算、開法

基本のみとり算・かけ算・わり算は日珠連主催の内容と変わりがありませんが、準3級以上になると3種目もしくは4種目から選択して受験するシステムです。全珠連ならではの特徴です。

制限時間はすべて1種目7分と統一されています。

級位・段位試験内容制限時間
10~15級みとり算A・みとり算B(15題)1種目7分
9級みとり算(15題)・かけ算(15題)1種目7分
8級~4級みとり算(15題)・かけ算(15題)・わり算(15題)1種目7分
準3級~1級みとり算・かけ算・わり算にくわえ(各15題ずつ)

伝票算・暗算・応用計算からいずれか2種目を選択

1種目7分
準初段~十段みとり算・かけ算・わり算にくわえ(各15題ずつ)

伝票算・暗算・応用計算・開法からいずれか3種目を選択

1種目7分
15~10級

15級~10級は、みとり算2種類のみです。日珠連主催の珠算検定試験では10級からすでにかけ算がありますが、全珠連では含まれていません。

9級

9級のみ独立して設定されているのが特徴です。15~10級の種目だったみとり算に、かけ算が加わります。

8級~4級

8級からはじめて、わり算が含まれます。みとり算・かけ算・わり算の3種目それぞれ15問ずつ・1種目の制限時間は7分です。

準3級~1級

準3級~1級では、伝票算・暗算・応用計算の3種目の中から2種目を選択して受験します。制限時間は1種目7分ですが、暗算のみ3分です。

準初段~十段

準初段~十段は伝票算・暗算・応用計算、開法が加わった4種目から3種目を選択して受験します。暗算は3分・応用計算は10分の制限時間で、他は1種目7分です。

全国珠算技能検定(全学連主催)の試験種目

最後に、全学連が主催する全国珠算技能検定の試験種目を確認しましょう。

級位・段位検定

  • みとり算
  • かけ算
  • わり算
  • 伝票算

10級から準3級までは、みとり算・かけ算・わり算の3種目です。3級になれば、伝票算が加わります。

みとり算と伝票算は8分で、かけ算・わり算は10分と制限時間が異なるのが特徴です。

級位・段位試験内容制限時間
10級~準3級みとり算(10題)・かけ算(20題)・わり算(20題)みとり算のみ8分、他は各10分
3級~1級みとり算(10題)・かけ算(20題)・わり算(20題)・伝票算(10題)みとり算・伝票算は8分、他は各10分
段位みとり算(20題)・かけ算(40題)・わり算(40題)・伝票算(20題)みとり算・伝票算は8分、他は各10分
10級~準3級

10級~準3級では、みとり算10題・かけ算20題・わり算20題の計50題を10分で解きます。

10・9級は3桁、8・7級は4桁、6級は5桁、5級は6桁と、級が上がるほど桁数が増えて難易度がアップします

3級~1級

3級からは、伝票算が追加されます。みとり算10題・かけ算20題・わり算20題と、10級~準3級と同じ問題数です。伝票算の出題数は10題で、制限時間は8分です。

段位

段位からは、3級~1級と同じ試験種目で出題数のみが変わります。みとり算と伝票算は20題・かけ算と割り算はそれぞれ40題と10~1級の2倍の出題数です。段位から桁数は11桁と大幅に増えます。

参考:全国珠算技能検定要項

そろばん検定の難易度は?合格率や合格基準から検証

そろばん検定の難易度を合格率や合格基準から検証

同じそろばん検定でも、主催している団体で種目はもちろん出題数まで違うことが分かりました。

では、そろばん検定の難易度もそれぞれ異なるのでしょうか?どの検定試験が難しいかは個人それぞれで感じ方が違うので、過去に実施された試験での合格率や各団体の合格基準から検証してみました。

珠算能力検定試験(日珠連主催)の難易度と合格率

日珠連が主催する、珠算能力検定試験の難易度と合格率を見てみましょう。

難易度はどのくらい?合格基準をチェック

合格ライン(基準)は級ごとに、下記のように設定されています。特に準初段からは段が上がるごとに基準も上がり、合計点数によって段位が判定される仕組みです。

  • 10級:60点以上/200点満点
  • 9級~7級:120点以上/200点満点
  • 6級~4級:210点以上/300点満点
  • 3級~1級:240点以上/300点満点
  • 準初段:90点以上、初段:100点以上、準二段:110点以上、二段:120点以上
  • 三段:140点以上、四段:160点以上、五段:180点以上、六段:200点以上
  • 七段:220点以上、八段:240点以上、九段:260点以上、十段:290点以上

3級~1級の合格率

2021年から2023年までの3年間分、3級~1級の受験者数・合格者数・合格率をまとめた表を掲載します。

【1級】

実施年受験者数合格者数合格率
2023年21,2926,08428.6%
2022年23,3816,93929.7%
2021年23,5127,55932.1%

【2級】

実施年受験者数合格者数合格率
2023年25,3979,25536.4%
2022年28,23610,83838.4%
2021年29,41612,49542.5%

【3級】

実施年受験者数合格者数合格率
2023年29,05315,44253.2%
2022年33,68718,12353.8%
2021年35,27720,46258.0%

引用元:珠算能力検定‥受験者の合格率と推移 | 日本資格取得支援

2021年度はどの級も、高い合格率です。このように年度によって難易度が若干異なるので、同じ級でも合格率に差が出ます。その点を踏まえながら分析すると、

  • 3級合格率:約50%
  • 2級合格率:約40%
  • 1級合格率:約30%

となります。1級に合格しているのは、全受験者の約3割ほどということです。2022年の試験以降、29.7%と3割を切っているので年々難しくなっていると考えられます。

珠算検定試験(全珠連主催)の難易度と合格率

全珠連が主催する珠算検定試験の難易度と合格率を見てみましょう。

難易度はどのくらい?合格基準をチェック

全珠連が主催する珠算検定試験の、合格基準をまとめました。

  • 15級~9級:2種目とも100点以上/1種目150点満点
  • 8級~4級:3種目とも100点以上/1種目150点満点
  • 準3級~1級:5種目とも100点以上/1種目150点満点
  • 準初段~:6種目とも80点以上/1種目300点満点

準初段からは、取った点数によって段が上がっていきます。日珠連主催の試験では、準初段は90点以上が合格ラインでしたが、全珠連では80点以上で合格です。十段の場合は、280点以上です。

3級~1級の合格率

全珠連が主催する検定試験に受験した人の数、また合格者数や合格率は非公表でした。

試験種目から考えると、全珠連の方が準3級から伝票算・暗算・応用計算そして開法が加わるため、難易度が高く合格率が低そうと思われるかもしれません。

しかし日珠連主催の検定試験の方が、同じ級でも桁数が多いのです。

例えば1級のみとり算だと、

  • 珠算能力検定試験(日珠連主催):10桁
  • 珠算検定試験(全珠連主催):最大でも7桁

3桁も違っており、全珠連主催の問題は”最大”7桁で4~5桁も混じっています。

日珠連主催の問題は、すべてが10桁です。日珠連主催の1級の問題見本が掲載されていたので、ご覧ください。

検定試験問題見本(1級):日本珠算連盟

日珠連主催の珠算能力検定試験1級は、全珠連主催の珠算検定試験2段に相当するとも言われています。

全国珠算技能検定(全学連主催)の難易度と合格率

最後に、全学連が主催する全国珠算技能検定の難易度と合格率について確認しましょう。

難易度はどのくらい?合格基準をチェック

全国珠算技能検定の合格基準は、以下のように設定されています。

  • 10級~準3級:210点以上/300点満点
  • 3級~1級:280点以上/400点満点
  • 段位:全種目80点以上で初段合格/800点満点(各200点満点×4種目)
    ※以降は10点増すごとに初段~7段、20点増すごとに8~十段に昇段

3級~1級の合格率

全国珠算技能検定の3級から1級の合格率も、珠算検定試験同様に非公表でした。

日珠連・全珠連主催の検定試験と比べて大きく違うのが、各種目に最下点が設けられている点です。どの級位・段位の試験を受験しても、各種目とも最下点50点を超える且つ総得点が基準を満たさなければ合格となりません。

3級に合格するには、どの種目も50点以上を取って且つ総得点が280点以上が条件です。総得点が280点以上であっても、1種目で50点を取っていなければ不合格という厳しい基準です。

難易度と合格率から見た、一番”合格しやすい”そろばん検定は?

日珠連主催の検定試験は級や段位が上がっていくほど桁が増えて、1級が全珠連主催の試験2段に相当するほどのレベルと言われています。また、全学連主催の試験はすべての種目で最下点を満たすことが合格の条件です。

以上のことから”合格しやすい”そろばん検定試験は、全珠連主催の珠算検定試験といえるでしょう。

全珠連主催の珠算検定試験は種目は多いですが1種目ごとの桁数が少なく、また準初段の合格基準も80点と日珠連主催の試験よりも低いです。

どのそろばん検定を受ければ良いの?

そろばん検定は主に3つの団体が実施していますが、一体どのそろばん検定を受ければ良いのでしょうか。合格しやすいとされるのは、全珠連主催の珠算検定試験です。

反対に難易度は高いが知名度があり、社会的にも評価されるのは日珠連主催の珠算能力検定試験です。

珠算能力検定とは、日本商工会議所主催のそろばん資格(公的資格)である。
よく似た資格に全商の「珠算検定」があるが、日商の珠算能力検定の方がむずかしく、社会的評価も高い。

引用元:珠算能力検定(日商) | 日本の資格ガイド

まとめ

そろばん検定それぞれに一長一短があり、種目や合格基準などがすべて違います。

どのそろばん検定を受けられるかは通塾している教室がどの団体に加盟しているかで決まるため、通塾する前ならホームページを見るなどして確認すると良いですね。通塾中ならば講師に確認し、各団体が実施する検定試験に合わせて対策してください。

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