そろばんの伝票算とは?やり方やコツ・計算の流れ

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そろばんの計算種目の一つである、伝票算について分かりやすくまとめました。やり方や流れ、また伝票算を早く解くコツも紹介していきます。

伝票算を始めて練習する人や早く解きたい人・また伝票算に合格したい人は、ぜひ参考にしてください。

記事作成者

株式会社サイトクリエーションの「そろばん教室」担当部署。日本珠算連盟の賛助会員。そろばんの始め方や、教室選びのポイントを解説。最近話題のオンラインそろばんも紹介。実体験やユーザーの口コミをもとにした、役立つ情報を配信中。

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1.そろばんの伝票算とは

そろばんの伝票算とは

そろばんの伝票算とは、白い紙に書かれた各数字を紙をめくりながら計算していく種目です。紙は縦8~9㎝×横13㎝の大きさで、1ページに(1)~(5)まで5行の数字が表にのみ記載されています。

(1)~(5)までの数字を順に足すのではなく、ページをめくりながら(1)のみの数字を8ページ・もしくは10ページ分足していきます。(1)の回答欄には、(1)の数字だけを足した合計を書くというわけです。各数字に番号が振られているのは、このためです。

3章で記載している流れ(やり方)を読めば、よりイメージしやすいので活用してください。

ただそろばんの珠を早く動かして計算すれば良い、というわけではありません。伝票(紙)をめくる速さも(試験に)合格するか否かに大きく影響します。

伝票算とは、一辺だけ留めてある横13cm縦8cmの冊子(これを伝票という)を使って計算する種目である。 伝票には1枚につき5つの数字が書かれており、裏は白紙である。これを、1枚毎に足すのではなく、1枚のうち1つ目なら1つ目、3つ目なら3つ目の数字同士を足す。

引用元:Wikipedia | 珠算 見取算・読上算・伝票算

伝票算を実施しているのは主に2団体

伝票算を実施している主な団体は、

  • 全国珠算教育連盟(全珠連)
  • 全国珠算学校連盟(全学連)

です。この代表的な2つの団体は、伝票算を試験種目に取り入れています。

日本珠算連盟も伝票算を実施していましたが、平成14年に級位で・平成15年には段位でも廃止されました。なぜ伝票算が廃止されたのかは別の記事でまとめているので、こちらもお読みください。

そろばんの伝票算が廃止された経緯と理由
そろばんの伝票算は、平成14年(2002年)と平成15年(2003年)に試験種目から廃止されたのをご存知でしょうか? いつ伝票算が廃止されたのかの経緯と、また廃止された理由も紹介します。 日本珠算連盟がそろばんの伝票算を廃止 ...

伝票算は準3級・3級からの検定試験種目

伝票算は、すべての級で実施されるわけではありません。

全国珠算教育連盟は『準3級以上』・全国珠算学校連盟は『3級以上』と、ある一定のレベル(級)に達すると種目に加わります。

準3級・3級を受験する時が近づいたら、少しずつ伝票算を練習して対策すると良いでしょう。

伝票算の問題数(ページ)と制限時間

伝票算はページをめくりながら数字を計算していく種目ですが、問題数はもちろん制限時間も設定されています。

全国珠算教育連盟と全国珠算学校連盟でそれぞれ異なり、

  • 全国珠算教育連盟<全珠連>‥全15問・7分
  • 全国珠算学校連盟<全学連>‥準3級から2級まで10問、1級のみ20問・いずれも8分

全国珠算教育連盟の伝票算であれば、8ページ分(1~8・9~16・17~24など3回分):全15問を7分以内に解きます。全国珠算学校連盟であれば、8分以内に10ページ分(1~10・11~20など2回分):全10問を8分以内に解くという意味です。

全国珠算学校連盟の1級試験は、伝票算20問を8分以内に解く必要があるため、より難解だといえます。

2.伝票算を始める準備

伝票算を始めるために、以下4点を準備しましょう。

  1. 練習用の伝票を用意
  2. ページを設定
  3. スタートするページを開いて、端を固定
  4. 終わる次のページに紐を挟む

1つずつ準備する点を確認していきます。

①練習用の伝票を用意する

まず伝票算を練習するため、練習用の伝票を用意してください。Amazonや楽天市場といったサイトだけでなく、インターネットそろばんShop:伝票算にも各級の練習用伝票が販売されています。

受験する試験がどこの団体主催のものなのか?確認し、自分の受験する級に合わせて購入しましょう。

フリマサイトなどで中古でも安く売られていますが、めくり跡など他の人の癖が付いている場合が多いためあまり推奨しません。ページをめくる練習になりにくいからです。

➁ページを設定する

全国珠算学校連盟が主催する以下の練習用伝票では、3級だと32ページあります。

【全珠連】珠算3級:練習伝票

試験は8ページ(8個)の数字を足すので、自分で1~8・9~16・17~24など練習するページを設定してください。

最初は1ページから始めても良いですが、終われば<5~12・13~20・21~28>など違うページでも設定して練習しましょう。1パターンにならないため、より伝票算に慣れることができます。

全国珠算学校連盟の伝票算問題は10ページです。もし全学連主催の検定なら、全学連の練習伝票を用意→10ページで設定して練習を!主催団体に合わせるのがポイント。

テスト用の伝票はページ設定不要!本番直前に使うのおすすめ

あまり出回ってはいませんが、伝票は練習用だけでなく”テスト用の伝票も存在”します。テスト用の伝票は8ページのみなので、1パターンでしか練習できません。

繰り返して練習するには不向きなので、テスト用は本番直前の練習に使うことをおすすめします。

③スタートするページを開いて、端を固定する

ページが設定できれば、スタートするページを開きましょう。1ページから始めるなら1ページを開き、5ページから始めるなら5ページ目を開いておきます。

開いた後は、閉じてしまうことを防ぐために重し等でめくったページを固定してください。文鎮などがあれば便利です。

④終わる次のページに紐を挟む

終わる次のページ、というのは自分が設定したページの次のページという意味です。5ページから始めるなら、終わりは12ページですね。その次の13ページ目に、紐を挟んでしるしを付けます。

めくって13ページ目に到達しても、紐があるのでわざわざ右上に記載のページ数を確認しなくて済み、時間のロスを防げるわけです。紐が見えたら、また設定した最初のページに戻って計算していきます。

13ページ目に挟んだら、次は21・そして29ページ目にそれぞれ紐を挟めば伝票算の準備は完了です。

3.伝票算のやり方:計算の流れ

準備ができたら、伝票算の計算に入ります。この章では、伝票算のやり方を確認しましょう。読めば、どのように計算していくのか流れも把握できます。

全国珠算教育連盟の練習用伝票で、ページは5~12・13~20・21~28で行なうと仮定します。

  1. 5ページに記載の(1)の数字を、そろばんの珠に入れる
  2. ページをめくっていき、(1)の数字のみ順に足す
  3. ①と➁を繰り返し、解答用紙(1)の欄に答えを書く
  4. 最初に戻り(2)の数字をめくり計算、(5)の数字まで繰り返す
  5. 13ページから(1)の数字を、20ページまで足す
  6. 同様に繰り返し、21~28ページの数字も(1)~(5)までそれぞれ計算

順に、詳細を確認してみましょう。

①5ページに記載の(1)の数字を、そろばんの珠に入れる

ページは自由に設定できますが、足す数字は決められています。

最初に(1)の数字を8ページ分足していくので、まず5ページの一番上に記載されている(1)の数字をそろばんの珠に入れましょう。

②ページをめくり、(1)の数字を順に足していく

次にページをめくり、今度は6ページに記載の(1)の数字をそろばんの珠に入力して足していきます。この段階で、5ページと6ページそれぞれに記載されている(1)の数字の合計がそろばんの珠に入っている状態であればOKです。

③12ページまで①と➁を繰り返し、解答用紙(1)の欄に答えを書く

5・6ページの(1)の数字を足せたら、7ページから12ページまで順に(1)の数字をそろばんに打ち込んで計算します。紐を挟んだ13ページが、計算終了の印です。

12ページまで(1)の数字をすべて足すことができたら、そろばんを見て解答用紙(1)の欄に答えを記載してください。

④最初に戻り(2)の数字をめくりながら足し、(5)の数字まで繰り返す

(1)の数字がすべて足せたので、次は(2)の数字のみ8ページ分そろばんで計算しましょう。答えが出たら(2)の欄に記載し、それを(5)の数字まで繰り返します。

⑤13ページを開き(1)の数字のみ、20ページまで足していく

5~12の(1)~(5)が終われば、次は13ページから20ページまでの計算です。13ページ目には終わりの印だった紐を挟んでいるので、サッと外しましょう。

13~20ページの計算も、(1)の数字から足していきます。(1)を8ページ分足して解答用紙に記入します。この作業を、(5)の数字まで繰り返してください。

⑥同様に繰り返し、21~28ページの数字も(1)~(5)までそれぞれ計算

13~20ページが終われば、最後:21~28ページの数字も⑤と同様に計算します。解答用紙にそれぞれ答えを記入すると、これで全15問が終了しました。

上記1.から6.までが、8ページ分もしくは10ページ分の流れです。全国珠算教育連盟なら1~6の動作を3回、全国珠算学校連盟なら2回繰り返して問題を解きます。

4.伝票算を早く解く!5つのコツ

伝票算はただ計算していくだけでなく、制限時間以内に解答し終わらなければなりません。いかに早く解くかが、合格のカギになるわけです。

この章では、伝票算を早く解くための5つのコツをご紹介します。

  1. 折り目を付けてめくりやすく工夫
  2. 解く番号の数字までしか、めくらない
  3. めくる動きを小さくする
  4. 数字を覚えながらそろばんの珠を入れて、めくる
  5. 便利な道具も活用する

1つずつ確認していきます。

コツ①ページ右下に折り目を付けてめくりやすくする

まず1つ目のコツは、ページの右下に折り目を付けることです。新しい伝票(紙)は、ピンと揃ってとてもめくりにくい状態です。

めくる時に指が触れる右下に少しだけで良いので折り目を付けて、めくりやすくしましょう。私もよくやっており、練習時はもちろん本番でもサッと折っていました。

折り目を付けない時よりもめくりやすさが違うので、ぜひ練習時から取り入れてみてください。

コツ➁解く番号の数字までしか、めくらないようにする

2つ目のコツは、足していく番号の数字までしかページをめくらないことです。例えば(4)の数字を足す場合は、(4)と(5)の数字だけしか見えないようにめくります。

ページには(1)から(5)の数字が5つ記載されていますが、仮に(4)の数字を足す際には(1)~(3)の数字は一切見なくて良いからです。

できるだけ最低限にしかページをめくらないことで、別の番号の数字を足してしまうリスクを防ぐことができます。

足す番号の数字が大きくなるにつれて、めくり幅を狭くするイメージです。

コツ③めくる動きは小さく!めくった後は人差し指と中指で挟み、固定する

めくる動きを小さくすることも、早く解くコツの一つです。めくった後のページは、左手の人差し指と中指で挟んで固定することで安定します。

最後までめくらずに2つの指で挟むことで動きを小さくできるため、スピードにも直結します。最初は練習が必要ですが、できるようになると指に挟んでいきながらめくる方がやりやすいことに気付くでしょう。

コツ④数字を暗算!そろばんに珠を入れながら、紙をめくる

4つ目のコツは、数字を暗算しながらそろばんに珠を入れてページをめくることです。

5ページ目の(1)に719・6ページ目の(1)に7953・7ページ目の(1)に1206、と記載されているとします。

719の後に入れる7953は見た瞬間に覚えて、上2桁の79‥をそろばんに入力したタイミングで次ページをめくります。7953とすべて入れてからではなく、79‥と途中で打ちながら次のページをめくるのです。

慣れてくれば、残りの下2桁:53をそろばんに入れながら‥次ページの数字:1206まで捉えることができるようにもなります。

数字を全部珠に置いてからページをめくると、1-2秒のロスに!

ちなみにすべて数字を入れてからめくるのと、上2桁を入れながら次のページをめくるのとでは時間が大幅に違ってきます。

めくるスピードにもよりますが、すべて数字を入れてからめくると1秒はロスします。8ページ分で8秒・5問で40秒‥それを3回なので120秒=2分は遅れを取ってしまうのです。

正確さはもちろんですがスピードも求められるので、練習してぜひ習得してください。

そろばん(手元)を見ないことも大事!

めくる、数字を見ながらそろばんに珠を入れる..伝票算はやることがたくさんあります。

早く伝票算を解くには、そろばん(手元)を見ないこともポイントです。目線は伝票・意識もめくる方に向けて、そろばんは見ないで手だけ動かします。

慣れるまではなかなか難しいですが、何度も練習して手(体)で覚えて「見ないで打つ技」を習得しましょう!

コツ⑤便利な道具も有効活用する

今では伝票算を計算する際に便利な道具が、たくさん売られています。本番で使っても何の問題も無いので、練習の時からぜひ活用してください。

メクリッコ・指サック

メクリッコや指サックを付けることで、格段に伝票がめくりやすくなります。メクリッコとは、輪っかになっているゴム製のものです。

メクリッコ:Mサイズ

付ける指は、左手の親指と人差し指です。めくる方の指で、どちらか片方だけ付けても良いです。私は親指に使用していましたが、自分がやりやすい指に装着してください。

私的にはすべてカバーする指サックでは無く、メクリッコの方がめくりやすかったです。人それぞれなので、どちらも試してみてください。

ハンドクリーム

メクリッコや指サックなどは逆に使わない方が、めくりやすい!という人もいるかもしれませんね。

そういった人は、ハンドクリームを使うのがおすすめです。指が乾燥していると本当にめくりにくいので、ハンドクリームで潤いを与えてめくりやすくしましょう。

伝票ホルダー

伝票算を計算する際に欠かせないものされているのが、伝票ホルダーです。

伝票ホルダーKING

ハンコを押す際に下に敷くゴムマットのようなものに、左上には伝票を固定できる金具も付いています。この金具は、準備編の③で紹介したスタートページを固定する時に使用します。

ゴムマットですし最初のページもしっかりと金具で固定できるので、伝票のズレを防ぎ安定して計算することができます。

ホルダーを付けた方がめくりやすく断然計算しやすいので、ぜひ購入してください。そこまで高いものではありませんし、中古でも良ければフリマサイトであれば格安で売られています。

私の時代には無かったので、羨ましい限りです。

まとめ

そろばんの伝票算とは、紙をめくりながら伝票に振られている番号の数字のみを順に足していくことです。主に2団体が実施しており、準3級と3級以上から試験種目に加わります。

いかにページを速くめくりながら、そろばんに珠を入れていくか‥が、攻略のカギともいえます。

数字を覚える・めくる・珠を入れるとの3点が同時進行なので、最初はスムーズに計算するのが難しいかもしれません。早く解くコツも取り入れつつ、3級や準3級が見えてきた段階で早めに練習して伝票算に慣れましょう。

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