そろばんを習うために新たにそろばんを買おうとしても、たくさんの種類があって迷いますよね。また、安いものから高いものと、ピンからキリまで様々です。
この記事では、そろばんの値段の相場を紹介します。安いものと高いものの値段の違いや、それらを踏まえたおすすめのそろばんも紹介します。購入時にぜひお役立てください。
そろばんの値段の相場は?
そろばんの値段の相場は、1,500円~5,000円です。一番高いものだと33,000円と、なんと3万円を超えます。
安いものであれば1,500円と1,000円台から購入できるのに、20倍ほどの差がありますね。これは、そろばんが何の素材で作られているか、使用されている材質によって、値段が大きく変わります。
そろばんの部位によって使う素材が異なる
そろばんの部位は大きく、
- 玉
- 芯竹
- 枠
これら3つに分けられます。これらの部位ごとに使用している素材が異なり、良い素材を使っているそろばんほど高額です。
安いそろばんと高いそろばんの差は「玉の材質」
安いそろばんと高いそろばんの違い、つまり価格の差は「玉に使用されている素材(材質)」です。
そろばんの玉の材質を高い順に並べると、このようになります。
- ツゲ玉
- カバ玉
- プラスチック製
それぞれの珠の違いについて解説します。
なお、この3種類なら、”カバ玉”のそろばんがおすすめです。値段も安すぎず高すぎず、一番使いやすいオーソドックスな材質です。
ツゲ玉
ツゲ玉は、とてもきめ細かく硬い木材:柘植(つげ)という木から作られる玉です。柘植(つげ)の木は生育が遅いので多くを採取できず、入手困難で希少価値があるといわれています。その分、値段も高くなるわけです。
ツゲ玉の色は黄色で、使い込んでいくうちに飴色に変化するという特徴があります。自分の手に馴染むまでに時間がかかるのもこのツゲ玉で、初心者よりは上級者に好まれる材質です。
ツゲ(柘植)とカバ(樺)は、ともに材料となる樹木の種類です。(中略)ツゲ玉は黄色で、使いこんでアメ色になってからの調子が抜群です。カバ玉に比べ、手になじむまでの期間が長くかかり、上級者に好まれます。
カバ玉
カバ玉は、一般的に出回っているそろばんで使用されています。樺(かば)という木から作られており、玉は焦げ茶色、初心者から上級者までレベルを問わず弾きやすいのが特徴でしす。
最初から手に馴染みますし、丈夫で長く使えるので、初心者から何年も使い続けている人も多いです(筆者もそのうちの一人でした)。
プラスチック製
木ではなく、プラスチックで作られた玉です。ぱっと見、カバ玉そろばんのようにも見えます。こちらのそろばんは、すべてプラスチックで作られています。
ツゲ玉やカバ玉に比べて軽く持ち運びやすいですが、「滑りすぎて使いにくい」「玉を弾くと他の玉まで弾いてしまう」といった軽さゆえのデメリットもあります。
まずは、そろばんに慣れるため…と思って買ったけど、使いにくくて慣れない…というケースも考えられます。
そろばんの枠や軸の材質も様々
そろばんの玉だけでなく、枠・玉を通す軸の材質も様々です。解説するので、参考にしてください。
枠:合板・黒檀(こくたん)
そろばんの枠は大きく、
- ベニヤ板を何枚も重ねた合板
- 天然素材の黒檀
2種類に分かれます。
もちろん合板の方が安く、天然素材である黒檀が使用されていると金額もアップします。重さや粘りの強さがある分、長く使うのに最適だといわれています。
枠には天然素材であるアフリカ産の黒檀材が使われています。
黒檀材は硬さ、重さ、粘りの強さがあり、長くお使いいただくのに最適です。
軸:真竹・すす竹
軸とは、そろばんの玉を通している軸のことです。この軸も枠と同じように、
- 真竹(まだけ)
- すす竹
これら2種類に分けられます。
一般的には真竹(まだけ)で作られており、すす竹の軸は高級そろばんで使われます。
そろばんの軸(ひご)の部分には竹を使用。主に真竹(まだけ)を使用することが多く、高級そろばんには煤竹(すすたけ)を使用します。
どの素材で作られたそろばんが良いの?
5~6年ほどカバ玉そろばんを使ってきた筆者からすると、そろばんの枠や芯竹の材質にはこだわらなくて良し!玉が一番重要です◎
そろばんの命ともいえるのは、何といっても珠である。
そろばんのタイプや桁数によっても、金額に差が出る
そろばんの玉・枠・軸に使われている材質以外にも、そろばんのタイプや桁数によっても金額に差が出ることを知っておきましょう。
ワンタッチそろばん
ワンタッチそろばんとは、そろばんの外枠にボタンが付いており、このボタンを押すだけで玉がすべてリセットされる(ご破算)そろばんのことです。
ご破算がワンタッチで行えるため、問題を解くスピードが速くなるメリットがあります。右手で答えを書いて、左手でボタンを押す…という一連の流れでスムーズに問題を解いていくことができます。
この機能があるそろばんは、比較的高額です。金額にして約2,600円~3,000円ほどの差が出ます。
23桁そろばんと27桁そろばん
そろばんの桁数は23桁のものと27桁のものがあり、27桁の方が値段が高くなります。
おすすめのそろばん3選
最後に、おすすめのそろばんを3つ紹介します。まだそろばんをお持ちでない方は、ぜひこちらのおすすめそろばんを検討してみてください。
1.トモエそろばん 23桁 ワンタッチそろばん 樺玉(ハードケース付き):¥6,480
23桁の、カバ玉で作られたそろばんです。そろばんの左外枠にはボタンが付いており、ワンタッチでリセット(ご破算)できます。87件のレビューは★4.5と、かなりの高評価。
ハードケースが付いているので、持ち運ぶ際も安心です。老舗そろばんメーカーであるトモエそろばんが一つ一つ丁寧に作っているため長く使えます。
約6,500円と決して安くは無いですが、何年も使えるのでコストパフォーマンスは高く最初に買うそろばんとしておすすめです。
2.トモエ算盤 23桁 A型スタンダード 樺玉:¥3,830
こちらはワンタッチ機能なしのそろばんです。スタンダードな23桁のそろばんで、カバ玉が使用されています。先ほどのワンタッチそろばんと同じ、トモエそろばんが製作しています。
「玉の滑りや弾き感も使いやすい」「良い感じのはじき具合で、駒も跳ね返りが少なく 非常に使いやすい」といった、使いやすさについて良い評価が多かったです。
ワンタッチ機能なしのそろばんでも構わない方は、4,000円弱で買えるこちらのそろばんで充分でしょう。ケースが付いてないので、別途用意してください。
3.雲州堂そろばん 23桁4玉:¥3,306
カバ玉で作られた、23桁の雲州堂そろばんです。
初級者向けとのことで、少し滑りが良くない、ちょっと安っぽいなどの口コミもありますが、プラスチック製ではないので問題なく使えますし、安いので慣れるまでの練習用に購入している人も多いそろばんです。
ワンタッチ機能なしのトモエそろばんの23桁のものとの価格差は約500円です。この500円の差をどう捉えるかは人によって異なるため、レビューも確認してご自身で決めていただければと思います。
そろばんの値段の相場:まとめ
そろばんの値段は、
- プラスチック製のもので1,680円~
- ツゲ玉で約6,500円~33,000円
- カバ玉で約3,300円~
このように、使われている材質で大きく異なります。特にツゲ玉は入手困難な木からできており、3万円超えのそろばんは特上のツゲ玉×黒檀で作られています。
しかし、一般的に使うのであれば、カバ玉のそろばんで充分です。ワンタッチ機能も付いていた方が便利です。
インターネット通販でも安く購入できますが、自分の手に馴染むそろばんを買う方が良いです。そろばん教室等で実際に玉を弾いてみて、どの珠のそろばんを使うか確かめてみましょう。
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