今の時代、様々な習い事が存在しています。その中でも『そろばん(珠算)』は習い事の定番とされていて、<読み・書き・そろばん>という言葉もあるほど。
そろばんを習うと、数字に強くなる・計算や暗算が早くなる・集中力が養われる・・など色々な効果やメリットがあると言われています。しかしその反面、そろばんを習うことで起こるデメリットも存在します。
このページでは子どもにそろばんを習わせたい・もしくは自分がそろばんを習いたいと思っている大人の方向けに、そろばんを習うデメリットについてまとめました。
メリットだけでなくデメリットもしっかり理解した上で、学習していただければと思います。
そろばんを習うデメリット・弊害
そろばんを習う・そろばん教室に通うと、どのようなデメリットや弊害があるのでしょうか。順に解説します。
※そろばんを習う人全員に当てはまる内容では無いので、その点はご了承・ご理解くださいね。
そろばんデメリット①習得するまでに時間や労力がかかる
そろばんを習得するには、長い時間と労力がかかります。習い始めの頃は計算ではなく、まず数字の指使い・珠使いを学びます。
その後に1桁の計算・足し算引き算‥そして割り算を学び、指や珠の動かし方を習得した後に桁数を増やして計算します。段階を踏んで、少しずつ学んでいくのがそろばんです。
また自宅で練習・勉強する必要性も出てきます。不明・疑問点はその都度先生に聞いて解決しつつ、理解してから復習を兼ねて自宅でも勉強しなければなりません。特に苦手なところなどは何度も練習を繰り返します。
このように、そろばん教室でも自宅でも、時間をかけて授業で学んだ学習内容を反復練習する必要があります。学校の算数が得意だから=そろばん力が早く身に付いて効果が出るわけでは無いと覚えておいてくださいね。
そろばんを始めたからといって、すぐにそろばんができるようになるわけではありません。教室でも自宅でも、忍耐強く学ぶ力が必要とされることを知っておきましょう。
週1回の学習だと周りと差がついてしまう!他の習い事とも両立しにくいことも
そろばん以外の他の習い事と併用・両立したい、とお考えの方もいるかと思います。今の時代、大体どこのそろばん教室でも<週1回の授業>が可能です。
しかし週1回では、そろばん力が身に付きにくいのが現状です。本気でそろばんを学習したい子などは、”週4回など習い事はそろばん1本”にして他の習い事は入れていないことも。週1回や2回の差は、周りと大きく実力差がついてしまうのです。
そろばん以外にも習い事をする、ということがダメというわけではありません。そろばんの力を付けたいために週2回や3回の授業を受けるのは良いことですが、他の習い事とは両立しにくい場合が多いのです。
そろばんデメリット➁月謝・検定代など様々な費用が発生する
そろばん教室に通う場合、絶対に必要になるのが
- 月謝(月々にかかるお金)
- 検定代(検定を受けるたびにかかるお金)
です。月謝は毎月かかりますし、検定代は日本珠算連盟や全国珠算連盟が実施する珠算検定・暗算検定を受けるたびにかかります。級が上がるごとに検定代も比例して高くなります。
その他にも進級時にテキスト代が、施設維持費として夏と冬に冷暖房代がかかるそろばん教室もあります。費用は教室によって異なりますが、月換算で数万円ほどかかるそろばん教室も多いです。
またこれらの費用の他に、”入会費”も必要なそろばん教室もあります。入会金の相場は5,000円~1万円と幅がありますが、初期費用として必要なので、そろばん教室に通わせたいとお考えの方は用意しておきましょう。
オンラインのそろばん教室だと比較的リーズナブル!
今ではそろばん教室にわざわざ通わなくても、オンラインでのそろばん教室も多々存在します。実際のそろばん教室が運営する、オンラインのそろばん教室もあるんですよ。
授業時間も夕方~夜に入っていることが多く、他の習い事とも併用しやすいです。入会費や月謝がリーズナブルな教室も多いので、探してみてください。
○オンラインのそろばん教室がおすすめな人
- 学校や自宅近くにそろばん教室が無い
- 入会費や月謝をできるだけ安く抑えたい
- 自宅で無理なく、自分のペースで学習したい
- 他の習い事とも両立したい
そろばんデメリット③小学校(小学生)の算数で習う筆算が苦手になる
既にそろばんを習っている場合だと、小学校の算数の授業で「筆算が苦手‥」と感じている子どもも少なくないかもしれません。小学校の算数の授業は、筆算で計算します。しかしそろばん教室では筆算は行ないません。
なぜ筆算が苦手になるのでしょうか。それはそろばんを先に始めてしまうと、学校での算数の授業で計算する際に”計算方法が逆”なので混乱します。特に筆算でのかけ算は、そろばんとは真逆だからです。小数点が付くと、より一層混乱します。
実際に筆者も過去にそろばんを習っていましたが、この感覚はよく理解できます。学校の授業で数字を見れば筆算で計算するよりも、そろばん教室で習得した=頭でそろばんの珠を弾き暗算した方が答えが早く出るからです。そろばんを習っていたゆえに、筆算にとても苦労したことを覚えています。
そろばんデメリット④試験(受験)で出題される図形問題に対応できにくくなる
そろばんを習っていると、算数の中でも図形問題に対応しにくくなります。そろばんのおかげで計算は得意でも、図形問題になると途端に解けなくなる人も少なくないです。
これは、そろばん授業では算数・数学に必須の、図形問題や割合・比例などは学ばないからです。学校で学ぶので良いという人もいます。確かにそうですが、そろばんを習っているがゆえに学校での授業と混乱してしまうことも少なからずあるのです。
全員が対応できにくくなるとは限りませんが、こういった可能性も頭に入れておいてください。
そろばん教室でも、学校で習った算数の授業を教えてくれる教室も増えてきました!算数授業も実施している教室を利用すれば、解決できますね◎
そろばんデメリット⑤書く数字が雑になりがち
そろばんで解いて出た答え(数字)は、回答欄にすばやく書く必要があります。時間との戦いだからです。それゆえに、”書く数字が雑”になりがちです。
きれいに書く必要はありませんが、0・6・9など見間違いやすい数字を正しく判別できるように書くことが求められます。数字を含む文字を書くときは癖も出てしまうので、意識して書くようにすれば対処できるでしょう。
そろばんを習うメリット・効果
そろばんを習うデメリットは5つほどありました。そろばんを習う弊害は、すべての人に当てはまるわけでは無いので安心してください。
そろばんには、デメリットや弊害が気にならなくなるほどのメリットも存在します。この章では、そろばんを習うメリット・得られる効果について見ていきましょう。
そろばんメリット①右脳の開発や活性化に役立つ
そろばんの1つ目のメリットは、そろばんは右脳の開発や活性化に役立つ力を持っているということです。そろばんが持つ右脳開発効果は、最新の研究結果により解明されてきました。幼少期の早い時期から始めれば、より一層右脳の活性化効果が得られるでしょう。
そろばん×右脳について色々な研究を行なっている先生たちがいます。掲載しているページがあったので、興味がある方は読んでみてください。
そろばんメリット➁右脳が活性化され、記憶力、集中力など色々な能力が養われる
そろばん2つ目のメリットは、記憶力・集中力など色々な能力が養われる効果です。そろばんは右脳の開発や活性化に役立ちますが、右脳を活性化することは記憶力を高めることにも繋がるからです。
右脳の記憶力はとても高く、左脳の数千倍とも言われているんですよ。ですので、右脳で記憶したものはインプットしやすく消えにくいのです。
好きな歌なども歌詞だけだとすぐに忘れてしまいますが、メロディーと合わせて覚えるとずっと記憶しているのはこのためです。そろばんも同様で、そろばんを弾いている動作を頭で記憶しているから=計算や暗算が早くなるのです。
また、そろばんの珠を弾き始めると答えを出すまでにとても集中しますよね。一回でも間違うと、最初からやり直しになるからです。この積み重ねにより、記憶力だけでなく集中力も養えるわけです。
そろばんメリット③計算や暗算が早くなる
そろばん3つ目のメリットは、そろばんを習得すると計算や暗算がとても早くなる効果です。特に年中や年長などの早い時期から始めると、小学校に上がって算数の授業を受ける時に(その効果が)顕著に現れます。
純粋な足し算引き算なら、大半の人がそれほど苦労せずに暗算できます。しかし、計算上で繰り上がり・繰り下がりを学びだすと一気に難しくなり、計算スピードも落ちます。
しかしそろばんを習っていれば、繰り上がりや繰り下がりを含んだ計算も、苦にならずつまづくことは少ないです。
そろばんは、筆算が苦手になりやすいというデメリットだけではありません。計算・暗算が早くなるという効果も得られます。
そろばんにはメリットもきちんとあるので、筆算が苦手になるなら・・という部分だけでそろばんを習うのを止めるというなら考え直してくださいね。
そろばんメリット④小さいころから始めれば礼儀やマナーが身につく
そろばん4つ目のメリットは、礼儀やマナーを身に付く点です。これはそろばんを習う、というよりも”そろばん教室に通うことで得られる効果”といった方が良いです。
そろばん教室に通う際の、入室時の挨拶・そして退室時の挨拶はもちろん礼儀・マナーなどを教える教室もあります。実際に、いしど式ではそろばんを通じて「人間教育」も大切にしています。
いしど式ではしつけ教育に力を入れています。
また、礼儀やマナーが身に付く他にも、周りの子どもと接することで学校以外でのコミュニケーションを構築できる点もメリットです。
日本珠算連盟が挙げる、そろばんによる6つの効果
これまでに挙げた、そろばん4つのメリット以外にも、そろばんで得られる様々な効果があります。日本珠算連盟のページで分かりやすくまとめてありましたので、そろばんを習いたい・そろばん教室に通いたいと考えている人は、参考にしてください。
注意深く観察する力、イメージやヒラメキの力、記憶する力、集中する力、情報を処理する力、速く聴き・速く読む力
引用:そろばんの効用(日本珠算連盟)
そろばんのメリットについては、以下の記事でも詳しくまとめています。
そろばんを習うデメリット:まとめ
そろばんを習うデメリット(弊害)・メリット(効果)について、理解いただけたでしょうか。
そろばんを習うデメリット(弊害)
- そろばん習得までに時間や労力がかかる
- そろばん教室に通うと、月謝や検定代など様々な費用が発生する
- 小学校(小学生)で習う算数の筆算が苦手になる
- 試験(受験)で出題される図形問題に対応できにくくなる
- 書く数字が雑になりがち
そろばんを習うメリット(効果)
- 右脳の開発や活性化に役立つ
- 右脳が活性化することで記憶力、他にも集中力など色々な能力が養われる
- 計算や暗算が早くなる
- 小さいころから始めれば礼儀やマナーが身に付く
一見デメリットの方が目立つように思いますね。しかし、時間や労力・費用については『オンラインのそろばん教室』での受講で対処できます。
学校で習う筆算や図形問題などが苦手になるといっても、すべてがそろばんのせいではありません。きちんと授業を受けて不明点は先生に聞き、分からないままにしておかないなどいくらでも工夫できます。書く数字についても、同様です。
そろばんに限らず、どの習い事でもメリット・デメリットは必ず存在します。周りはこう言っている・どうしているかなどは、一切関係ありません。そろばんを習うならメリット・デメリットを両方知って納得した上で決めましょう。
コメント
ふーんだから?
可哀想だからやめたって
習ってる人の気持ち考えたことある?
入ったの後悔