そろばんの玉が滑りすぎると、少しの振動で珠も動いてしまいます。なぜ玉が滑りすぎてしまうのか、原因と対処法をまとめました。
そろばんの玉が滑りすぎてしまう6つの原因
そろばんの玉は、なぜ滑りすぎてしまうことがあるのでしょうか。考えられる原因は、以下6つです。
- すべり粉を付けすぎている
- プラスチック製のそろばんを使用している
- 乾燥しすぎて、軸が縮んでいる
- 長年使っていて、軸が摩耗している
- 買ったばかりの新品のそろばんで馴染んでいない
- 勢いよく弾きすぎている
それぞれ分かりやすく解説していきます。
原因①すべり粉を付けすぎている
そろばんの玉のすべりが悪い時にすべり粉が使われますが、この粉を付けすぎていると滑りすぎてしまいます。すべり粉の付けすぎには十分に注意してください。逆に玉が滑りすぎてしまって、少しの振動で動くなど余計に使いづらくなってしまいます。
また粉の付けすぎは故障の原因にもなるので、実際に弾いて確かめつつ少量から使用しましょう。雲州堂そろばんの、お手入れ・修理に関するページでも注意喚起されています。
すべらし粉をつけすぎると、故障の原因となります。できるだけ少量からお使いください。
すべり粉が少ないなら足せば良いですが、(そろばんの玉に)付けすぎた粉を減らすのは至難の業だからです。
原因②プラスチック製のそろばんを使用している
玉が滑りすぎる2つ目の原因は、プラスチック製のそろばんを使用しているからです。そろばんの玉が木製では無くて、プラスチック製というだけで弾いた際の滑り方が全く違ってきます。
Amazonで売られているプラスチック製のそろばんを買った人のレビューを一部抜粋してまとめましたが、星1や星2の低レビューの人はだいたい滑りすぎで練習にならない・使いづらいなどと感じています。
するする動くことは良いことですが、少しの振動で入れた玉以外にもズレてしまうと正しく計算できませんね。違うところの玉が動いてしまうたびに、ストレスを感じるでしょう。
玉はプラスチックです。その為か、かなり玉が軽く、よく動きます。少し強く玉をはじくと、隣やその近くの玉もずれてしまいます。
プラはだめだった。珠が滑って練習にならない。
プラスチック製の珠は滑りすぎて使いづらいと感じました。(中略)次回は木製のそろばんを購入したいと思います。
作りや品質が悪い、極端に安価なものは避けよう
プラスチック製のそろばんの他にも、作りや品質が悪いそろばんも避けてください。ほんの少しの力でしか弾いていないのに、玉がずれてしまうことが多いためです。
そろばんは決して安いものでは無いので、できるだけ安価なものを・・と考えるのは悪くないです。しかし極端に安いものも、玉が滑りすぎるのでおすすめしません。結局買い直すはめになるなら、最初からある程度のクオリティーのそろばんを買っておく方が安く済みます。
原因③乾燥しすぎて、軸が縮んでいる
3つ目の原因は、そろばんが乾燥しすぎて玉を通す軸が縮んでいるからです。
玉を通す軸が縮む=細くなってしまうことで、玉との隙間が増えて結果的に滑りやすくなってしまうことが起こりえます。
原因④長年使っていて、軸が摩耗している
長年そろばんを使っているがゆえに、軸が摩耗している可能性がある点も滑りすぎる原因の一つです。摩耗することですり減ってしまい、軸が縮むのと同じような現象になってしまうのです。
木製のそろばんであればよほど使い込んでいない限り、摩耗して滑りすぎることはありませんが・・。他の原因が当てはまらない場合は、可能性として考えましょう。
原因⑤買ったばかりの新品のそろばんで馴染んでいない
5つ目の原因は、買ったばかりの新品そろばんだからです。実際に指で弾いて使い込むことで、不思議と自分が使いやすいように動いてくれます。
しかし新品・使ってまだ少ししか経っていないそろばんだと、本来こういった滑りが通常であるものの、まだ使い込んでいない分「滑りすぎる」と感じる人も多いようです。
インターネットで購入した場合は、そのショップに滑りについて確認すると安心ですね。「この滑りが本来のもの」と言われれば、使い続けて馴染ませれば良いのです。
原因⑥勢いよく弾きすぎている
最後6つ目の原因は、そろばんの玉そのものを勢いよく弾きすぎている場合です。
級が上がっていくとある程度のスピードが求められるので、強く弾くことも多いでしょう。しかし勢いよく弾きすぎると、その反動で玉が戻ってしまう等で滑りすぎると感じる可能性も少なくは無いです。
そろばんの玉が滑りすぎるときの対処法
そろばんの玉を滑りすぎないようにするには、どのような対処法があるのでしょうか。
- 木製のそろばんを使う
- 乾燥する場所に放置しない
- 様子を見ながら使い込んでみる
- 早く弾ぎすぎないように心がける
- 滑り止めバンドなど道具を活用する
これら5つの対処法を取り入れることで、滑りすぎることを防ぐことができるでしょう。1つずつ詳しく解説します。
対処法①木製のそろばんを使う
1つ目の対処法は、木製のそろばんを使うことです。
少し高いな…と思っても、必ず木製のそろばんを購入してください。「習い始めたばかりで続くかもわからないから」と言って、安価なプラスチック製のそろばんを買うのは止めましょう。玉が滑りすぎ=動きすぎて練習にならないと感じ、買い直すはめになるからです。
対処法②乾燥する場所に放置しすぎない
軸や玉の乾燥を防ぐために、乾燥する場所に放置しすぎないことも大切です。
そろばんのケースに入れて置いておくなど、従来の保管方法であれば特段気にする必要はありません。そろばんを辞めたなど長期にわたって使わなくなり、その後再使用する場合は注意が必要です。
対処法③様子を見ながら使い込んでみる
特に新品のそろばんであれば「滑りすぎるかな?」と感じても、様子を見ながら使い込んでみてください。最初はどうしても馴染んでいない分、自分の指にしっくりこないことも多いためです。
自分の指に馴染まないのは、新品だけでなく親から譲り受けた場合も同様です。筆者もそろばんを習う際、昔に親が使用していたものを譲ってもらいました。玉も良い味が出ていましたが、最初使ったときは何となく違和感を感じたのを今でも覚えています。
使い込んでいくことで、やっと自分の指に合った滑りになりました。
対処法④早く弾きすぎないように心がける
勢いよく弾きすぎることで玉が滑りすぎてしまうこともあるので、できるだけ早く弾きすぎないように心がけてください。
限られた時間の中で問題を解く必要があるので、どうしても勢いが必要な時があります。しかしあまりにも早い勢いが付いた弾き方だと、違う玉まで動いてしまうことが多々あるので注意が必要です。この辺りはずっと使っていくうちに、コツが掴めるかと思います。
対処法⑤滑り止めバンドなど道具を活用する
そろばんそのものに滑り止めバンドを付けて、玉が滑りすぎないようにするのも一つの手です。
トモエそろばんの滑り止めバンド
引用:Amazon
トモエそろばんから販売されている革製の滑り止めバンドは、
- ストップがきいてていい
- この太いバンドはそろばんをしっかり固定するので便利です。
こういったレビューがあり、高評価でした。残念ながら今現在は在庫切れですが、こういった便利な道具も活用していただければと思います。
まとめ
そろばんの玉が滑りすぎてしまう原因と対処法についてまとめました。
木製のそろばんを普通に使って保管しているのであれば、そこまで滑りすぎだと感じてしまうことはあまり無いでしょう。弾きすぎないように注意しつつ、また新品や自分が使っていなかったそろばんの場合は、自分の指に馴染むまで様子を見ながら使い続けてくださいね。
そろばんの玉が滑りすぎているなと感じたときは、この記事を参考にして対処してください。
コメント