子どもの集中力を高める遊びを7つ紹介します。楽しみながら、夢中になって自然と集中できる遊びを集めました。
後半では、より集中して遊ぶための4つのポイントもお伝えします。
子どもの集中力を高める遊び7選
飽きやすい子どもたちも、遊びながら自然と集中力が鍛えられていくでしょう。簡単に用意できるものばかりなので、取り入れてみてください。
遊び①仕掛け絵本
1つ目の遊びは、仕掛け絵本です。普通の絵本では無く、触ったり引っ張ったりなどもできる”仕掛け”があるというのがポイントです。
普通の絵本だと文字や絵の意味が分かっていないと理解することが難しいですが、仕掛け絵本であれば、触る・引っ張るなどおもちゃ感覚で楽しめます。ストーリーが分からなくても、自然と夢中になり集中できるはずです。
毎ページ仕掛けが異なるので、ページをめくるたびに「次はどんな仕掛けがあるのかな?」とワクワク・ドキドキする気持ちが持続します。最後まで読んでみるという集中力に繋がるといえるでしょう。
仕掛け絵本と一言で言っても、様々なジャンルの絵本が存在します。ここでもいくつか紹介するので、ぜひ参考にしてください。何冊か用意しておき、子どもたちの好みに合わせて選ぶのがおすすめです。
じどうしゃがいっぱい(おりたたみしかけえほん)¥1,045
じどうしゃがいっぱい(しかけえほん)|Amazon
車だけでなくブルドーザーやトラックなど、様々な自動車が蛇腹状になって掲載されている本です。広げると170cmにもなり、ページごとに楽しい仕掛けが隠されています。
- 車が大すきな孫(1歳半男子)にプレゼント。ちょっと飽きてぐずぐずしてたのがうそのように、たちまちごきげん。渡すとすぐに夢中になってパラパラめくりはじめました。
- 職場の子どもたちも、食い入るように見てくれました。
てんとうむしのおさんぽ:プルバックでゴー!(しかけえほん)¥2,405
後ろに引いてネジを巻くプルバック式のてんとう虫が付属、絵本に書かれているコースで走らせることができるユニークな仕掛け絵本です。
ページごとにコースが変わるので、飽きることなく遊べます。また各ページにはクイズや語りかけなどもあり、親子で楽しめますね。
遊び②折り紙
折り紙は、手順通りに折って対象物を制作していく遊びです。見本を見ながら手元の折り紙を折る・・を繰り返します。端と端をそろえるなど1つ1つの作業に集中しなければならず、最後まで続けていくことで集中力が身につくでしょう。
最初は簡単なものから折るようにし、徐々に難易度を上げるのがポイントです。
◆お子さまへのメリット
・忍耐力、集中力が育まれる
折り紙は集中して折り続けることで完成させることができます。(中略)また、折り紙は細かな作業の繰り返しなので、手元へ関心が集まって集中力も育めます。
遊び③ジグソーパズル
ジグソーパズルは1つ1つのピースを当てはめて、1枚の絵を完成させる遊びです。完成するまで、形がバラバラなピースを試行錯誤しながら正しい位置に置いていくという忍耐強さ・記憶両区の向上も期待できます。
正しい位置にピースが当てはまる、どんどん完成に近づくにつれて脳内には”ドーパミン”が分泌。このドーパミンには集中力を増す効果があります。
ドーパミンを増やすと集中力がアップして、効率が良くなると言われています。
遊び④ぬり絵
ぬり絵も、集中力がアップする遊びです。どの場所にどの色で塗るのか?また枠の中できちんと塗る・枠からはみ出さないように塗る・・などの意識が、集中力をアップしてくれます。
塗る場所が少ない簡単な塗り絵からスタートして、だんだんと複雑な塗り絵へとステップアップすることで集中できる時間が長くなります。より集中力が鍛えられるでしょう。
〇ぬり絵の効果
(中略)自律神経を整え、リラックス効果があることがわかっています。つまり、こころが安定して集中力がつくということ。
遊び⑤ボードゲーム
ボードゲームも、集中力を鍛えることができる遊びの一つです。勝つにはどうすれば良いのか頭で考えたり手先も動かすので、脳を刺激して集中力がアップすると言われているのです。
自分一人で遊ぶゲームよりも、相手と競うゲームの方がより「勝つための手段を考える」時間が増えるため自然と集中しやすいです。
どのボードゲームが良いか悩みますよね。専門家が厳選して紹介しているボードゲームがあるので、こちらも参考にしてください。プレイ時間20分以内・40分以内・40分以上と3つに分類してくれているので、まずはプレイ時間20分以内のゲームからチョイスしてみましょう。
遊び⑥ビーズ運び
ビーズ・おはじきなど小さな小物と2つの器、スプーンがあればいつでもどこでも遊べる「ビーズ運び」。器に入ったビーズを、もう一つの器にスプーンを使って落とさずに運ぶ(移す)という簡単なゲームです。集中しないと落としてしまうため、遊ぶだけで自然と集中してしまいます。
最初はビーズ×スプーン、次はビーズ×お箸→おはじき×お箸などだんだんとレベルアップしてみましょう。時間を計って何個運べるかを競うのも、集中力を鍛えるのにおすすめ!落とすと減点など、飽きずに楽しめる工夫を自分たちで追加できるのも魅力。
家族や友達で気軽に楽しんでみてください。
遊び⑦トイレットペーパーの芯や輪ゴムなどの身近なものを使って遊ぶ
他にもトイレットペーパーの芯を積み重ねていく「タワーゲーム」・輪ゴムをいくつも繋げていくなど、自宅にあるものでOKな遊びもたくさんあります。
特にトイレットペーパーの芯を使ってどれだけ高く積み重ねていけるか?のゲームは高くなるにつれて緊張感も増し、大人でも楽しめます。
幼児が楽しめる遊びをまとめたサイトがあったので、こちらもご覧ください。
子どもがより集中して遊ぶための4つのポイント
子どもたちの集中力は、上記の遊びだけで高められるわけではありません。周りの大人たちも、子どもたちがより集中できるように工夫することが大切です。
カリフォルニア大学アーバイン校の情報科学者:グロリア・マーク教授の研究結果によりますと、一旦集中力が途切れて次に集中するまでには「23分」かかるというデータも。
人が集中した状態で知的な活動を行なっている際、邪魔が入ると、ふたたび集中した状態に戻るまでに「23分」もかかる
集中力を途切れさせないため、また集中力をより高めるための4つのポイントをお伝えします。
- 遊びに入る前のルーティンを決める
- 集中して遊べる環境を整える
- 時間を小分けにして遊ぶ
- 途中で休憩を挟む
1つずつ詳しく確認していきます。ぜひ遊びと合わせて、取り入れてください。
コツ①遊びに入る前のルーティンを決める
最初のコツは、遊ぶ前のルーティンを決めることです。ルーティンを決めてから遊ぶことで、より集中できるようになります。要はメリハリを付けるということです。
何か違うことをしていた場合はそのまま遊ぶよりも、何かルーティンを決めて行なってからの方が集中しやすいです。「深呼吸を3回してから、よーいスタート!が合図」・親子で声掛けをするなど、何でも構いません。
このルーティンの後は絶対に集中する、という約束事を決めておくと色々な場面で役立ちますよ。
コツ②集中して遊べる環境を整える
2つ目のコツは、集中して遊べる環境を整えてあげることです。いくら遊ぶといっても、散らかっている部屋・騒がしい場所はおすすめしません。
特に散らかっている部屋だと、子どもの場合は(目の前のゲームで遊んでいても)周りにある目に入った物に興味を示しがちだからです。遊びに集中するためにも、できるだけ机の上はもちろん他の遊びもきちんと片付けておきましょう。
ゲーム機がある家庭は多いと思いますが、今やる遊びでないならば片付けて視界に入らないところに置くなど対処してください。
コツ③時間を小分けにして遊ぶ
遊びであったとしても、時間を小分けにすることーこれが3つ目のコツです。人間には集中できる時間が限られているので、楽しい遊びであっても時間を小分けにした方がより集中しすいからです。
特に幼児~小学生であれば、年齢×2~3分が集中できる限界時間だと言われています。
児童発達の専門家は一般に、子どもに期待される適切な集中力の持続時間は、その年齢あたり 2~3分であると述べています。(中略)
引用:NORMAL ATTENTION SPAN EXPECTATIONS BY AGE|Brain Balance(筆者翻訳)
つまり何十分もプレイし続けると、いくら楽しい遊びでも集中力が途切れて飽きてしまう可能性が高くなります。
3歳の子であれば1セットを6分・6歳の小学生であれば12分と1セットと区切って、プレイしましょう。時間を区切ることでより集中できますし、時間の感覚を養うこともできますよ。
コツ④途中で休憩を挟む
時間を小分けにしつつ、途中で休憩を挟むことも有効です。
1980年代にイタリア人であるフランチェスコ・シリロは、25分作業→5分休憩を1サイクルとしてこれを4サイクル繰り返す「ポモドーロ・テクニック」という時間管理術を考案しました。25分間のタイマーを用意し、タイマーが鳴るまで集中して作業します。
効率よく作業でき、メリットも大きいと評判の方法です。
(中略)勉強や作業タスクの効率化の面においてのメリットが注目され近年話題となっている。ポモドーロ・テクニック|Wikipedia
主に勉強や仕事・家事向けではありますが、このポモドーロ・テクニックを活用して子供向けに作業時間を短縮してみましょう。
脳科学者の茂木健一郎氏によれば、ポモドーロテクニックの25分間という時間は1つの目安に過ぎず、25という数字に絶対的な意味合いはないという。タスク内容に応じて1セット当たりの時間を変えても良い。ポモドーロ・テクニック|Wikipedia
絶対25分である必要は無いので、子どもたちの年齢によって変えましょう。小学生であれば10分に短縮してください。10分プレイしたら5分休憩、休憩が終わればまた10分プレイ・・など間に必ず休憩を挟みながら進めていきます。
10分に対して5分の休憩が長いなと思うなら、3分など短くしてもOKです。きちんとタイマーでプレイ時間を計り、鳴るまではしっかりと遊ぶことで集中力アップが期待できます。
まとめ
子どもの集中力を高める遊び7つと、より集中力を高めるためのポイントを4つお伝えしました。
- 遊ぶ前のルーティンを決める
- 周りは片付けて、集中できる環境を整える
- 時間を小分けにする
- 途中で休憩を挟む
これら4つのポイントを押さえることで、遊びであっても集中力が途切れにくく・より集中力を高めることが可能ですよ。
集中力が鍛えられると勉強など様々な面でもメリットがあるので、今からでもぜひ実践してみてください。
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