そろばん2級の合格者数と合格率、難易度についてまとめました。そろばん2級の受験を考えている人は、ぜひこの記事を読んで対策に活用してください。
そろばん検定2級は、主催団体で名称が違う!
そろばん検定2級は、主催する団体で名称が異なることをご存じでしょうか。主な主催団体は以下の通りです。
主催団体 | 名称 |
日本商工会議所 日本珠算連盟 | 珠算能力検定試験2級 |
全国珠算教育連盟 (全珠連) | 珠算検定試験2級 |
全国珠算学校連盟 (全珠学連) | 全国珠算技能検定試験2級 |
日本商工会議所主催:珠算能力検定試験2級
日本商工会議所が主催する検定試験は、珠算能力検定試験と呼ばれます。10級・9~7級と、準1~準3級は日本商工会議所が主催して日本珠算連盟が後援です。
しかし、6~1級は日本珠算連盟が主催しています。珠算能力検定試験2級は、日本珠算連盟が主催している検定試験です。
全国珠算教育連盟主催:珠算検定試験2級
全国珠算教育連盟(全珠連)が主催する検定試験は、珠算検定試験と呼ばれます。日本珠算連盟の試験と名称が少し似ていますね。後援は、文部科学省です。
級によって受験できる月が異なるのが特徴で、準3~1級・段位は奇数月のみ実施しています。
段位及び1級~準3級は1・3・5・7・9・11月の年6回実施。(4級~15級は毎月の年12回実施)
全国珠算学校連盟主催:全国珠算技能検定試験2級
最後に、全国珠算学校連盟(全珠学連)が主催する検定試験は、全国珠算技能検定試験です。
3つの検定試験のうち、唯一”全国”と付いているので判断しやすいです。
検定試験は毎月ではなく、すべての級で奇数月のみ実施されているのが特徴です。奇数月の25日前後に行われており、試験日は 年間一覧表 こちらで確認できます。
そろばん検定2級の合格者数と合格率
続いて、そろばん検定2級の合格者数と合格率を紹介します。
受験した人数に対して何人合格したのか?合格率はどのくらいなのかを把握することで、だいたいの難易度が分かります。
珠算能力検定試験2級
日本資格取得支援のサイトで、珠算能力検定試験2級の合格者数と合格率が掲載されていたのでまとめました。
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2023年 | 25,397人 | 9,255人 | 36.4% |
2022年 | 28,236人 | 10,838人 | 38.4% |
2021年 | 29,416人 | 12,495人 | 42.5% |
2021年は42.5%と4割以上の人が合格していましたが、2022年に38.4%で40%を切り、2023年では36,4%と更に減少しています。
合格率が下がるということは、反対に難易度が上がっているということ!
珠算検定試験2級と全国珠算技能検定試験2級のデータは公表なし
残念ながら、珠算検定試験2級・全国珠算技能検定試験2級の合格者数と合格率のデータは公表されていませんでした。
そろばん検定2級の種目と合格ラインを団体別に解説
そろばん検定2級の試験種目、そして合格ラインを主催団体別に解説します。
珠算能力検定試験2級の種目と合格ライン
まず、日本珠算連盟が主催する珠算能力検定試験2級の試験種目と合格ラインです。
試験種目
試験種目は、以下の3種目、計50題(50問)です。
- 見取り算(10題):10口80字
- 掛け算(20題):法実合わせて9桁
- 割り算(20題):法商合わせて8桁
1枚にまとめられている50題を、30分の制限時間内に解きます。問題を解く順序は問われていないので、好きなところから解いてOK!
1~6級 <日商主催>
準1~3級<日珠連主催・日商後援>(1)各級とも、みとり算10題、かけ算20題、わり算20題合わせて50題(1番から50番までの連番)を”一つの問題”とし、1枚の用紙(B3版二つ折り)にまとめて出題されています。
(2)制限時間を30分の一括施行とし、どこから計算しても構いません。
引用元:施行方法等について | 珠算能力検定試験
以前は伝票算も試験種目でしたが、平成14年から廃止されました。級位・段位を問わず、珠算能力検定試験には伝票算が種目ではありません。
日商珠算能力検定試験では、平成14年度から伝票算を廃止いたしましたが、日本珠算連盟の段位認定試験についても平成15年度から廃止いたしました。
合格ライン
珠算能力検定試験2級は、1種目100点満点・3種目合計300点満点のうち240点取れば合格します。
全体の8割を満たしていれば合格します。あくまでも全体の点数なので、1種目だけが極端に点数が低くても、3種目の点数を足して240点以上あればOKです。
これは、全体を1種目として考えているからです。ちなみに、最下点も設けられていません。
平成14年度からの新しい検定制度では、全体を1種目と考えていることから、最低点は設けていません。
珠算検定試験2級の種目と合格ライン
全国珠算教育連盟が主催の珠算検定試験2級の種目、合格ラインは下記の通りです。
試験種目
珠算検定試験2級は以下の5種目です。
- 見取り算
- 掛け算
- 割り算
- 伝票算、暗算、応用計算から2種選択
全部で5種目なので、珠算能力検定試験2級よりも2種目多く問題を解く必要があるわけです。
合格ライン
珠算検定試験2級は、5種目すべてで100点以上取れば合格です。1種目は150点満点です
1種目でも100点を下回れば不合格のため、全体を1種目とする珠算能力検定試験2級よりもハードルは高いと思うかもしれません。
全国珠算技能検定試験2級の種目と合格ライン
最後に、全国珠算技能検定試験2級の試験種目と合格ラインについて確認しましょう。
試験種目
試験種目は、以下の4種目です。
- 見取り算(10題):10口70字
- 掛け算(20題):法実合わせて9桁
- 割り算(20題):法商合わせて8桁
- 伝票算:4~7桁の加算
見取り算・掛け算・割り算は定番ですが、伝票算が加わります。
合格ライン
全国珠算技能検定試験も総合点方式を採用しており、1種目100点満点・4種目合計400点満点のうち、280点以上取れば合格します。
苦手な種目があってあまり点数が取れなかったとしても、合計して280点以上・つまり全体の7割以上取れば合格するシステムです。
珠算技能検定試験と違う点は、最下点が設けられていること。1種目でも50点以下の点数を取ってしまうと、合格とは認められないので注意しましょう。
そろばん検定2級の難易度はどのくらい?
そろばん検定2級の難易度は、どのくらいなのでしょうか。
合格の基準から考えてみると、珠算検定試験2級は全体の67%・全国珠算技能検定試験は全体の70%を取れば合格です。
しかし珠算能力検定試験2級に合格するには、全体の8割を満たす必要があります。
【結論】珠算能力検定試験2級が一番難しい
以上のことから、そろばん検定2級は日本珠算連盟が主催する<珠算能力検定試験>が一番難易度が高いと判断してよいでしょう。
また、就活の未来というサイトでも、日本珠算連盟が主催する試験の方が難しいと記載されています。
それぞれの難易度を比べた場合、全国珠算教育連盟の珠算検定よりも商工会議所の珠算検定の方が難易度は高いです。
ちなみに、日本珠算連盟主催の珠算能力検定試験1級に合格すると、全国珠算教育連盟主催の珠算検定2段に合格したのと同じだとも言われています。
そろばん検定2級の合格者数・合格率・難易度まとめ
そろばん検定2級の試験種目や合格基準にくわえ、合格者数と合格率・難易度を紹介しました。
どの試験が難しいかは人によって感じ方が違うかもしれませんが、数字・データから分析しても珠算能力検定試験2級が一番難しいと言えるでしょう。
同じ2級の合格なら、ぜひ日本珠算連盟が主催する珠算能力検定試験2級の合格を目指して頑張ってください。
コメント