この記事では、そろばん教室の先生になるために必要な段位や資格についてまとめました。
そろばん教室の先生に資格は必須ではない
結論として、そろばん教室の先生に資格は必須ではありません。つまり学校の先生のような教員免許が必要というわけではないのです。言うまでもなく、そろばんの経験は必須なのでその点は忘れないでくださいね。
しかし取得しておくと、役に立つ資格が3つあります。必須ではありませんが、そろばん教室を開いた際にも他教室との差別化・また「大きな武器」となるでしょう。
取得しておくと役立つ資格3選
- 算数や数学などの教員免許
- 教育に関する民間資格
- 数検などの民間資格
そろばんの経験以外にも、算数や数学などの教員免許・を持っていればさらに強みになるでしょう。民間の資格でも数検に関するものであれば、こちらもアピールしたいところです
また教育に関する資格でも「教育者」としてのアピールができますし、そろばんであっても他の教科のように教えるのは同じなため役立つ可能性が高いです。
算数・数学の成績アップのためにそろばんを習わせる親御さんも多く、また教師・先生として相応しいのか?という観点で見る人にとっても、これらの教員免許を持っていることでより信頼されやすくなります。
珠算検定3~2級程度の知識はあった方が信頼度がアップ
資格は必須ではないにしても、そろばんの経験の他にそろばん検定3~2級程度の知識は持っておいた方が良いです。
Q:そろばんの先生になるために、資格は必要なのですか?
そろばんの指導者となるための資格等はありません。
しかし、生徒に教えるのに、3級~2級程度の知識は必要と考えております。
1級以上、段位取得者ならさらに良し
そろばん検定3~2級だと、どうしても他教室との差別化は難しいです。通わせる側からしたら、同じそろばん教室の先生でも「持っている級位・段位が高い方の先生を選びたい」心理があるからです。
もしそろばん教室の先生を目指すならば、そろばん検定1級もしくは段位取得を目標に掲げて挑戦しましょう。いざそろばん教室の先生になって自分で開業・雇われたとしても、段位取得者というだけで大きなアピールになるからです。
そろばん講師養成の講習会や講座への参加もおすすめ
資格は必須ではなく、いわば”自己申告制”でOKなのがそろばん教室の先生です。しかし自分自身が講師の自覚を持ちしっかりとそろばんを教え、また子どもたちに理解してもらうためには、講師を要請するための講習会や講座に参加しましょう。
少々高いですが、自己啓発にもなりますし参加しておいて損はありません。以下に、講習会や講座を開講している団体を3つ紹介します。
- 日本珠算連盟:珠算指導者養成のための講習会
- 一般財団法人トモエそろばんMI協会:そろばん指導者講師認定講座
- 株式会社イシド:そろばん講師養成スクール
珠算指導者養成のための講習会(日本珠算連盟)
日本珠算連盟では、珠算指導者養成講習会という名称で開催しています。指定日時に会場に直接出向くか、Zoomでオンライン参加かどちらかを選択できます。参加費は会場参加なら39,000円、Zoomでのオンライン参加なら37,000円です。
参加条件は、
- 珠算指導者を目指している
- 最終学歴が高校卒業以上
- 日商珠算検定1級合格者または同等の資格保有者または日本珠算連盟段位認定試験有段者
- 連盟非会員である
これら4点をすべて満たす必要があります。珠算検定1級と書かれているので、前述したようにやはり3~2級より1級取得を目指す方が良いですね。
だいたい8月上旬に開催され、2か月前の6月上旬が締め切りです。参加したい場合は、来年の6月頃にまた日本珠算連盟のホームページで募集要項を確認してみてください。
そろばん指導者講師認定講座(一般財団法人トモエそろばんMI協会主催)
一般財団法人トモエそろばんMI協会では、そろばん指導者のための認定講座を用意。そろばんを算数にも通用する考えを主体とすることを目的に、2級・1級マスターの2つの講座があります。
2級と1級マスターの違いは以下の通りです。
- 2級・・そろばん授業を行うための実践的な技術や指導の核となる考え方を学ぶことができる
- 1級マスター・・2級取得者のみ受講可能で、そろばんが脳に及ぼす効果やMI理論について理解を深める
2級を取得せず1級マスターは受講できないので、注意してください。費用は2級だと35,000円+消費税、1級マスターだと100,000円+消費税です。
『21世紀に必要とされるスキルをそろばん指導に求める、新しいタイプの指導者』におすすめされています。
そろばん講師養成スクール(株式会社イシド)
そろばん講師養成スクールで勉強してそろばんの先生になろう|株式会社イシド
いしど式そろばんで有名な株式会社イシドでは、そろばん講師養成スクールを開講しています。珠算経験ゼロからでも、指導者として活躍することを想定としたカリキュラムで構成されているのが最大の特徴。
全国珠算連盟・いしど式へも加入でき、教室を開校後のバックアップも受けることができます。そろばんの経験が無いけど先生になりたい・・という人は、この養成スクールに参加しましょう。
手順としては、まず資格取得コース一覧から「そろばん教師初級カリキュラム」を購入し、料金を振り込みます。メールが届くのでログインし、受講申込書などをプリントアウトして郵送します。受理されれば確認メールが届くので、学習画面にログインして受講開始です。
資格取得までは半年から1年ほどです。ゆっくり時間をかけてカリキュラムを受講し学んでいきたい人に最適な講座といえるでしょう。
そろばん教室の先生に向いている人とは?
最後に、そろばん教室の先生に向いている人の特徴をまとめました。
1.コミュニケーション能力が高い
先生という職業はただ教えるだけでなく、子どもたちとの対話も必要です。一人一人に合わせたレベルや能力・個々の性格に指導するためには、子どもたちとのコミュニケーションが不可欠。
また幼少期の子どもは自分の言葉で表現するのが難しい子も多いため、先生側が察して接する姿勢が求められます。
人と接するのが好き・聞く&話し上手・相手に寄り添うことができるなど、コミュニケーション能力が高い人は向いているといえるでしょう。
2.責任感が強く最後までやり遂げる性格
そろばんは検定試験もあり、難しい問題に直面しても最後まであきらめずに取り組まなければなりません。教える側が途中で投げ出してしまうような性格では、子どもたちのためにならず良くないです。
また「お金を稼ぐために教えているだけ」・「努力するのは生徒」などと向き合わないような態度を取れば、子どもたちのモチベーションを下げてしまい逆効果。”子どもたちの今後を預かっている”という、強い責任感で挑める人の方が最適です。
3.自分自身の成長も目指し、向上心がある
子どもたちの成長はもちろん、自分自身の成長も目指して自己啓発ができる人もそろばん教室の先生に向いています。
特に先生になって教え初めのころだと、自分の実力不足を痛感することもあるでしょう。その時に講習会に参加して指導のハウツーを学ぶなど、スキルアップのために向上心を持って取り組めるかがキーポイントです。
子どもたちのために、自分自身もどれだけ努力できるかが今後に大きく影響します。
4.子育てや子どもと触れ合った経験がある
そろばん教室は大人向けの教室もありますが、大部分が幼少期~中学生までの子どもです。特に思春期だと子どもは色々なことが敏感になりますし、子育て経験がある場合は大いに役立つでしょう。
また小さいお子さん相手だと、保育園や幼稚園など常に子どもと触れ合っている先生だと扱い方が分かりやすいですよね。
そろばん教室はそろばんを子どもに教えるとともに成長を見守る場でもあるので、子育てや子ども触れ合った経験は大いに生かすことができるはずです。
オンラインそろばん教室の先生にもなれる!
そろばん教室の先生は、実教室だけでなくオンライン教室でも可能です。
よみかきそろばんくらぶでは、オンラインでのそろばん先生を募集中です。オンラインを通じた担任制の授業で、クラスは1~4名の小人数制です。
オンライン専門の教室なので、実際に顔を合わせてではなく画面越しでの指導です。しかしリアルタイムでの双方向のやり取りなので、教室に居るような感覚で学ぶことができると評判です。
生徒を見守りながら必要に応じた学習ペースで進めていくため、たくさんの子どもに一斉に教えるのはちょっと・・という人や、子どもが好きで教育に携わる仕事がしたい人にとって最適なお仕事ですよ。
年齢も問わず、30~60代の人が活躍しています。詳しくは、先生募集|よみかきそろばんくらぶのページをご覧ください。
まとめ
そろばん教室の先生になるのに、特別な資格は必要ありません。しかし珠算検定3~2級程度の知識、できるなら1級を取得した方が信頼度がアップします。
また珠算連盟が主催する講習会、一般の会社・団体が用意している養成講座・スクールなどを受講して修了することでスキルや知識アップにも役立つでしょう。
実教室だけでなくオンライン教室での募集もあるので、先生になった際は色々調べて自分のスキルを活かせる教室で働きましょう。
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